2014年

10月

27日

ハロウィンとは何か?と、生徒に訊かれて

「う~ん。キリスト教の行事じゃないから、あまり良く知らんのよ。だけど、日本のお化けは夏に出るのに、西洋のお化けは寒い時に出るんだねェ」

 などと、いい加減なことを答えてから、はたと思い当たって、思い出したのは、『世間胸算用』の巻4の1「闇の夜の悪口」の中で、

「むかしは年のくれに魂祭して、いそがしき片手に香花をととのへ、神の折敷と麻がらの箸と、取り混ぜてのせはしさに、その頃のかしこき人、極楽へことわりなしに、七月十四日に替へける。今の智恵ならば、春秋の彼岸のうちに祭るべし。」

 という文章があった。

 平安朝までは、先祖供養というのは大晦日の行事だったのです。祖霊は年に二度、盆と正月に子孫の家に帰って来て供応を受け、子孫の家を守護すると考えられていて、未だに地方によっては、大晦日に祖先の「みたま」にお供えをする習慣が残っているらしい。

 そこでハロウィンを調べてみたら、この、もともとはケルト人のお祭りは、やはり大晦日だったのです。ケルト人の1年の終わりは10月31日で、この夜には死者が家族を訪ねて来る日だったのだそうな。

 ところが、祖先ばかりでなく、ついでに魔女や邪悪な物までもくっついて出て来るので、迎える方としても魔除けの火をたいたり、仮面をかぶったりするようになったらしい。

 日本でお盆に幽霊が出るのと同じ理屈というわけね。

 Happy Halloweenなんて、何が happy なのかと思っていたが、先祖を迎えるというのなら、happy で悪いとも言えないことになる。

 Halloweenの語源は、カトリック教会で11月1日に祝われる万聖節(=諸聖人の日、英語で All Hallows)の前夜(eve)が訛って Hallows eve → Halloween となったのだそうな。さすがのキリスト教も、民族の風習は禁止できなかったらしい。但し、これが馬鹿騒ぎPartyのようになったのは、やっぱりアメリカ人の”手柄”らしい。日本のクリスマスと同じということだ。

 Jack-o'-Lantern とか Will-o'-the-wisp なんてのは鬼火太郎とかワラ怪人三郎?で、ジャックやウィルはケルトの名前だったのか。

 日本では1983年10月にキディランド原宿店が始めたことだそうな。東京ディズニーランドでは1997年10月31日に初めてのパレードをしたらしい。それが現在では9月初旬からのイベントとして定着したという。

 お祭りや Party なんて多い方がいいのだろう。誰もが早慶戦や早明ラグビーに夢中になる訳じゃないものね。キリスト教は禁止する宗派もあるらしい。狭い了見だねえ。いいじゃない。

 

0 コメント

2014年

10月

20日

映画『ザ・テノール』を見に行く

 ストーリーには興味があったものの、歌声は全く期待していませんでした。だってアジア人(=韓国人)のテノールだよ。

 ところが声を聞いて、わが耳を疑いました。

 終了後、「パバちゃんの声だったよね?」と言ったら、「うん。似てた!」

 最後のエンディング・ロールなど、絶対パバロッティだと思って、名前を発見しようとしていました。こんな歌手がいたなんて。早速帰ってからYou Tubeで見てみたら、本物だった!!

 実話というのもすごい。あんなになって妻にも子供にも当たらず、立ち直っていくのが男の中の男でした。それにしても人間の身体能力というのはすごいもんです。

 コンサートを調べてみたら、9月に大阪でやっていたのです、残念。次回、来日した時には何としても席をとらなくっちゃ。


0 コメント

2014年

10月

14日

市瀬先生墓参

 一年以上もご無沙汰したおわびと、のんび荘の大将の御母堂のご冥福をお祈りしました。土曜日にのんび荘に泊まって、翌朝、顔を洗おうとしたら洗面所に御母堂の←が、かけてあってウルッと来ました。

 半田市から飯田の末っ子の息子(のんび荘の大将)を思って詠んだ句なのでしょう。(絵も)





 





 12日は、飯田市内の小学校は運動会でした。

「玉入れの 子に籠高し 天高し」

0 コメント

2014年

10月

06日

ついに井原西鶴に手を出してしもうた…

 井原西鶴は実は浪人時代に読み出して、20才になるまでに『日本永代蔵』と『世間胸算用』の完訳をやったことがあるのですよ。

 何も知らず、よくもあんな真似ができたものだと、我ながら呆れます。

 しかも毎晩、酒を飲みながらやってたんだもんねえ。

 今回は、全く違和感もなく、スタスタとやっつけてしまいました。

 会話文は織田作之助の中途半端な訳文を見つけ、面白いので入れたら「気持ち悪い」と言われた。

 これは誰にでも読めます。

 乞うご期待。

0 コメント