映画『怒り』を見る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 是非見るようにと、同期の仲間にすすめられて、時間をつくって池袋のサンシャインに自転車で行く。

 

 いきなり血とベッドシーンが続き、ちょっと待ってくれ!最後まで見ますけれども、ちょっと休みたい。ああ これがDVDなら、好きな時に止めて休めるのにな、と思っていたら、いきなり映画の画面が切れて屋内が明るくなり、係の人が出て来て

「申し訳ありません。原因不明の停電です。そのままお待ち下さい」

 と言う。室内が明るくなって「停電です」もないもんだと思っていたが、これが例のさいたま停電で西武線は運休となったアレだった。

 

 というわけで、およそ15分の休憩のあと、気を取り直しての映画鑑賞となったのだった…私ってやっぱりダビデね。

 

 いや、ちょっと頭を抱えるような話ではありましたが、一言で言えば私には関係ないわ。非難をしようとは思わないが、所詮、他人を信じるということは自分の力量の問題であり、自分に誇りを持ち、自分を信じられない人間には他人を信じることは難しいのだろう。他人の人格に対するコメントは、自分の人格をそのまま映し出すことになるので、こりゃ大変なことだ、などと思いながら、本屋に寄って、文庫本で『怒り』の上、下を買って読み出す。

 

 映画とはずいぶん雰囲気が違っている。なかなか良い。小説というのはテーマがあり、材料はその手段に過ぎないのだが映画は材料が前面に出てしまうので、つらいこともありますね。